濠州航路 - 昭和初期 戻る

日本南洋濠州線 日本郵船(株) 明29.10.3(1896)開設-明32.4(1899)横濱メルボルン線-大正期昭16.8(1941)休止
昭27.8.22(1952)再開海運再建期海運集約期
昭和5年(1930)日本羊毛工業界の整理が一段落するとともに,羊毛買い付けが盛んになり復航荷動きが活況となった.この状況に対応して日本郵船は同航路の船舶の更新を実施,欧州航路へ照國丸型の就航に伴い同航路から8,000総トン級の賀茂丸,北野丸,熱田丸の3隻を濠州航路へ転配した.船質改善のため優秀船舶建造助成施設による新造船2隻が計画されたが開戦のため就航せずに終わり,昭和16年(1941)8月15日シドニー港出航の鹿島丸を最終船として本線は休止された.
1928(昭3)[船]安藝丸,三島丸,丹後丸,佐渡丸(丹後丸代船)
1929(昭4)[船]安藝丸,丹後丸,加賀丸(1929.2三島丸と入替)
1930(昭5)[船]安藝丸,北野丸(1930.8加賀丸と入替),熱田丸(1930.9丹後丸と入替)

熱田丸 Atsuta Maru (1909)
1931(昭6)[船]賀茂丸(1931.1安藝丸と入替),北野丸,熱田丸
1932(昭7)[船]賀茂丸,北野丸,熱田丸
濠州航路・濠州線 大阪商船(株) 大5.10.16(1916)開設昭和初期戦後占領期海運再建期海運集約期
昭和期に入り大阪商船は濠州航路の主要貨物である羊毛運搬に適した新造船3隻を横濱船渠へ発注,昭和4年(1929)12月から第1船しどにい丸が就航した.また従来,直航船がなかったニュージーランドに向け昭和5年(1930)11月1日ぶりすべん丸を第1船としてウェリンントン・オークランドまでの延航を実施した.昭和10年(1935)には濠州航路の好況を受けて,さらに大型のかんべら丸型高速貨物船2隻が船舶改善助成施設の適用船として建造された.
1927.5(昭2)小樽積み木材の輸出増加に伴い横濱碇泊中に小樽に回航して直積を開始[往荷]小樽(木材)
1929.12(昭4)新造貨物船しどにい丸型就航開始[船]しどにい丸

しどにい丸 Sydney Maru (1929)
1930.4(昭5)以降,往航大阪定期寄港開始
1930.11.1(昭5)第1船ぶりすべん丸により新西蘭(ウエリントン,オークランド)延航開始

ぶりすべん丸 Brisbane Maru (1930)
1931.1(昭6)以降,木材積出し減少により往航小樽を臨時寄港地に変更
1934.3(昭9)[港]横濱/名古屋/大阪/神戸/門司/香港/ブリスベーン/シドニー/メルボルン/ウェリントン/オークランド/シドニー/ブリスベーン/神戸/大阪/名古屋/横濱[船]しどにい丸,めるぼるん丸,ぶりすべん丸
1941.6(昭16)かんべら丸を最後として休航[船]かんべら丸,東京丸

かんべら丸 Canberra Maru (1936)

東京丸 Tokyo Maru (1936)
新西蘭(ニュージーランド)線 大阪商船(株) 昭11.5(1936)開設-昭16.4(1941)休止-戦後占領期-海運再建期-海運集約期
昭和11年(1936)濠州線にかんべら丸型の就航に伴い,しどにい丸を第1船として日本/新西蘭(ニュージーランド)航路を開設した.3隻により毎月1回の定期サービスを実施.山下汽船も使用船3隻でニュージーランド線を開始したが昭和12年(1937)3月,ニュージーランドプールを結成して協調関係を維持した.
1936(昭11)[港]{往航}横濱/小樽/横濱/名古屋/大阪/神戸/門司/ラボール/ヌメア/オークランド/ウェリントン/リッテルトン/ダネデイン{復航}ダネデイン/ウェリントン/オークランド/セブ/マニラ/香港/上海/神戸/大阪/四日市/名古屋/横濱[航]1ヶ月1回[船]しどにい丸,めるぼるん丸,ぶりすべん丸

めるぼるん丸 Melbourne Maru (1930) S.Kizu
濠州航路 JAL 大13.4(1924)盟外配船開始-大14.12(1925)JAL配船開始-昭16.7(1941)休止海運再建期海運集約期
JAL(Japan Australia Line)結成後,各社の交互配船で年間4航海とした.川崎汽船は昭和3年(1928)以降は蘇格蘭丸を張付配船した.
1927(昭2)[船]豐福丸,白耳義丸,いんであ丸
1928.9(昭3)以降,蘇格蘭丸を張付配船[船]蘇格蘭丸

蘇格蘭丸 Scotland Maru (1919) City of Vancouver Archives
1931.9(昭6)就航船入れ替えによる改善[船]もんとりいる丸
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